君の変化。
恐らくそれは、君自身も気が付いていない事。

たとえば、一番に分かるのが、呼称。
つい最近まで「貴様」と呼んでいた君が、ある日突然「お前」に変わる。

それは小さなようでいて、実は凄く大きな進歩だったりする訳だよ。

Just Marriage
029/YOUR INDIVIDUAL BODYGUARD

ついに来たか。

それが第一印象だった。
ずるずると先延ばしにしていた、次期王の顔見世。
所謂、戴冠式。

はっきり言って、これでも時期尚早過ぎやしないかと思った。
だが、これ以上延ばせない事実もあった。

昨晩遅く、そろそろ今日の仕事も終わりにしようかと、机上の書を片付けている最中。
俺の執務室の扉が、静かにノックされた。

こんな夜更けに誰かと開けてみれば、其処には神妙な面持ちをしたラーク。
奴は、「夜分、済まないね」と言って、手に多数の書類を持って来ていた。

それらにざっと目を通すこと、約一時間。
俺は、この城で抱えている問題をこれ以上、延引する事は不可能であると察した。

ソファに座り、ラークと二人、テーブル上に煩雑に並べられた紙を、ただ無言で眺める。
そのどれを取ってみても、そこには次期王に対する不満しか書かれていなかった。
中には、各地の有力富豪の直接抗議もあった。

これらをそのまま放っておいては益々民の混乱を招かねない上、今度こそ大きな暴動が起きてもおかしくない。
何より、その内の一部の者は、数日内には城に直接見えるとまで訴えていた。

最早、ここまでか。

俺とラークは同じタイミングで顔を上げ、互いに観念したように目配せした。

誤魔化しきるにも、限界があるのだ。

ラークは取り散らかされた紙面を適当に片付け、溜息を吐いた。
そして、「仕方ないようだね」と、小さく呟いた。
俺も、諦めて頷いた。

とうとう来てしまった。
あの人間を、この城の王として、城外の者共に知らしめる日が。

これで、後戻りは出来ない。
一度披露してしまえば、全ての事が冗談では済まされなくなってくるのだから。

夜が明けて、ラークは朝一で人間の小娘に伝えたらしい。
少しでも早く耳に入れ、心の準備を決めさせようという魂胆らしかった。

だが、そのお陰で、今日の午前中の剣術の鍛錬は、ほぼ無駄と言っても過言ではなかった。
娘は、常に何処か遠くを見ているようで、心此処に在らず。
そうかと思えば、急に落ち着きなく、そわそわとする。
目の前にどんなに強靭な妖怪を出しても、いつもの有り余る程の覇気が無い。

そもそも、ここ最近の人間の女は、酷くおかしな事が多かった。
先程まで機嫌よく話していたかと思うと、急に黙りこくる。
用があって呼び止めても、何処か余所余所しく視線を外す。

その態度に、「相変わらず面倒な奴だ」と内心舌を打っていたが、一々指摘しても歯向かわれかねないので、それもそのまま放っておいた。
何より、余り女の存在を気に掛けるばかりしていると、俺自身があの夜の過ちを思い出してしまいそうで不快だったのだ。

だが、戴冠式を行うという事実は、思った以上に娘に衝撃を与えたらしい。
剣術だけに終わらず、午後には自室に篭ったきり、出て来なくなったそうだ。

そんなに刻苦な事だったのかと俺はやや気を揉んだが、だからと言って態々訪問して利するのも憚られた。
俺と女はそんな間柄ではなかったし、それ以前に俺が行った所で何か出来る訳もないと分かっていたからだ。
ラークは式の打ち合わせの為に何度も会って話をしていたようだったが、俺は必要以上に顔を合わせる気になれなかった。

正午が過ぎ、昼下がりになっても、俺は常通りに執務をこなしていった。
しかし、明日に「戴冠式」という公式の行事を控えている以上、その量は普段の数倍あった。
城の者共も些か緊張しているようで、廊下は始終忙しなく誰かが走っていた。

それも、無理もない話だった。
本来ならばもっと早くに計画を立て、準備しなければならないような事なのだ。
それなのに、俺もラークも、どうにかして先延ばしに出来ないかと、つい日頃の執務ばかりをこなし、肝心な物からずっと目を背けてしまっていた。

それが、仇となったのだ。
この度、急を要する羽目になってしまったのは、全て俺達が悪かったのだ。

こうなってしまった以上、各地の者共が反乱を起こす前に、どうしても先手を打たねばならないだろう。

頭を抱えながら、俺は自室へと続く廊下を歩いていた。
ふと目を外に向ければ、気付かぬ間に日が暮れている。

そろそろ給仕が「今日の夕食はどうしますか」と俺の元を尋ねに来る頃だろう。
この忙しさの中で暢気に食事など摂っている場合など無いのだが、そんな事を給仕が考慮する筈もない。

その時、通り過ぎようとした玉座の間に、違和感を覚えた。

玉座の間は、軽く四・五百人は入りそうな広いホールだ。
ホール中央、一本道のように敷かれている紫の絨毯。
その絨毯を挟むように沿っている小さな溝には、絶えず透き通った水が流れている。
その水は中庭に置いてある噴水から直に引いている為、時折花弁も一緒に流されて来る。
部屋を支えている大理石の石柱には紫の薔薇が巻き付くように咲いており、先代の王の象徴を余す所なく表徴している。

この玉座の間には、中央の絨毯に続くように、半円の緩やかな階段も設置されている。
先代のゼカトリア王は、いつもこのクリスタルで出来たカーブ階段を下り、我々家臣共の前に姿を現していた。
部屋の入り口から入るのではなく、一人だけ階段の上部の方から登場するというのは、王たるもの、上から皆を見下ろし、威圧する意味も込められていたのだろう。

実際、このカーブ階段から現れるゼカトリア王は、常に威厳があり、畏怖すべき存在だった。
恐らく、明日の王の発表の際も、あの人間がこの階段を使う事になる筈だ。

その崇高な大広間に、誰かが潜んでいた。
この大部屋は神聖な場なので、誰かが無断で立ち入るような所ではない。
むしろ、入り込もうとする者など、草々居ない。
だが、広間へと続く大戸は小さく隙間を空けており、中に誰かが居る事を示していた。

俺は、訝しみながらその部屋を覗いた。
礼儀を知らない家臣が侵入していたなら、一言注意しなければならない。

しんと静まり返った大広間。
暗がりの中、ぼんやりと光を放つ薔薇の花弁。
さらさらと静かに流れる流水。

其処に入り込んでいたのは、誰でも無い。
明日の最重要人物、人間の小娘だった。
その者が、玉座の前の絨毯上に小さく座り込み、ただ黙って王の椅子を見詰めている。

他に、一緒に居る輩の気配は無かった。
一人で此処まで来たようだ。

放っておこうかと思った。
だが、そう思ったと同時、意思とは反して身体が動いていたのも事実だった。

「随分と困却した顔をしているな」

口を衝いて出たのは、まるでその女を案じるような台詞。
言った直後、俺は自分の軽率な行動と科白を嗤笑した。

「シン」

俺を振り返った女の声は、憔悴しきっていた。

「明日の事が心配か」

女は泣いているようではなかったが、笑っているようでもなかった。
ただ無表情で、じっとその場に座り込んで居たらしかった。

「だって、凄い人数が来るんでしょ」

俺の問いに、女がぽつりと言葉を零す。
全く普段の威勢は何処へやら、まるで枯れた生き物だ。

「私、上がり性だから、ちゃんと出来るかどうか分からなくて」

また一つ、言葉を落とす。

「ラークさんは黙って座ってればいいだけって言ってくれたけど、でも、私…」

多数の者が来るという事は、ラークから概ね聞いているのだろう。

確かに今回の集まりは、一王の披露故に、大勢来る事になっている。
多分に、呼んでも居ない輩まで城に押し寄せる事になるだろう。
その数は計り知れず、あのラークですらも分かりかねると言っていた。

女は、心から窮しているらしかった。
先日の暴動を見ている分、もしもの事を考えて物怖じしているのかもしれない。

まあ、数え切れない程の妖魔が一気に攻め立てて来てしまえば、流石に俺自身もどうなるか定かではない。
ある程度なら防ぐ事も出来ようが、その限度を超えてしまった時は為す術がないかもしれない。

況してや、今やこの城では、上級妖魔が俺とラークしか居ない。
その上級妖魔がたった二人で、たとえどんなに下級・中級ばかりだろうとも、奴らが一度に押し寄せた際には、どれだけ耐える事が出来ようか。

そんな懸念が、ない訳ではない。
しかし、そのような事実を今此処で教えるのは、流石に憚られた。

ただでさえ相手は神経質になっているのだ。
それを助長するような事を言う訳にも行くまい。

「シンはいいよね、妖魔だから」
「一応貴様もそういう事になっているだろう」
「でも、本当はそうじゃないもん。
妖魔みたいに、強くない」
「強くなりたいのか」
「なりたいとか、そういうのじゃなくて。
ただ、妖魔になったら強くなれる上に、魔法だって使えるし、こんな時だって緊張しないと思うし」

女は、のろのろと腰を持ち上げ、玉座に近付いた。

玉座の椅子は、床より数段高い所に設置されており、皆を見下ろせる仕様になっている。
真紅の背凭れに、真鍮の肘掛。
アンシンメトリーな装飾も付いており、其処にも紫の薔薇が絡み付いている。

その椅子の肘掛けに手を遣った女に、俺は静かに言った。

「俺は妖術が使えん」

こんな事を教えた所で気休めになどならないと分かっていても、それでもその言は口から零れ落ちていた。

「え?」
「俺は使えん、と言った」
「何で?
妖魔って、大体使えるんじゃないの?」
「馬鹿を言うな。
下級妖魔で使える者など、一人も居ない。
中級妖魔でも、使えるのは半分程度だ。
最も、上級妖魔は皆、扱うがな」
「あ、そういえばラークさんもそう言ってたかも」

女は、得心したように言う。
しかし、すぐに二の句を次いだ。

「でも、確かシンって上級妖魔なんじゃないの?」

その質問は、至極、全うなものだった。

上級妖魔は全て、妖術が使える。
俺は、上級妖魔だ。
だからこそ、俺とて妖術が使えると考えるのが、自然の摂理だ。

けれど、俺は使えない。

「俺は、訳あって使えなくなった。
まあ、随分昔は火を扱っていたがな」

俺の話した内容が予想外だったのか、女は興に乗った顔をして見つめてきた。
その眼の中には、いつもの好奇心に満ちた内心が映っており、先程までの虚ろな色は薄らいでいる。

「シンが火って、意外だよね。
どちらかというと、クールな風っぽいのに」

どういう印象で決め付けていたのか分からないが、娘はそう言って小さく笑った。
笑えば、犬のような目が半月に歪む。
薄く染まった頬がまた更にほんのりと色を帯び、杏色の唇も緩やかな弧を描く。

女のこの心からの笑顔は、果たしてどれくらいぶりだったのだろうか。
ここ最近、破顔した様など見ていなかった。
少なくとも、俺が居る前では、特に、だ。

そういえば、この笑い顔は嫌いな方ではないな、と思った。
女の日頃からキーキー喚く小猿のような口振りと所作は鬱陶しいと感じていたし、いい年した娘のくせに礼儀も作法も心得ていない様など、目に余るものがある。
だが、この小さな花が綻ぶような笑みには、嫌悪を感じた事が無かった。
むしろ、普段からそうしていればいいものを、と考えた事すらあったような気がする。

だからだろうか。
久方ぶりに見るその幼気な顔形に、不覚にも俺まで一瞬笑みを浮かべそうになったのは。

その感覚は、気が違ったとしか思えない、あの夜と似ていた。
眠っていた小娘に人知れず口付けた、あの忌々しい夜に。

状況は全く異なる上、抱いた感情は似ても似つかない筈だった。
けれど、何処かで精通した何かがあるような気もする。

ちくりと肺の奥が痛み、理性では抗えない靄が頭に広がる。
まるで、突然、後頭部を軽く殴られたような衝撃もある。

訳も分からない感情に苛まれそうになり、俺は居心地が悪くなって、娘から目を逸らした。
そして、脈絡もないような言葉を吐く。

「どんな時でも、逃げずに戦え」

何の変哲もない石柱を見詰めて、更に続ける。

「え?」
「全ての物から逃げずに戦え。
それが、一王としての努めだ」

顔を合わせなくとも、己の横顔に女からの視線を痛いほど感じた。
だが、振り向く事も出来ず、ただ俺は腹蔵のために回りだした舌に従うしかなかった。
その言い振りは、確かに女の剣術の師として、或いは一騎士としてのものだった。

「今まで此処で生活してきた経験や修行の日々が、貴様の剣になる。
ラークやリッター、薄羽姫様の存在が、盾になる。
それらを持って、最後まできっちり戦い抜いてみせろ」

喋りながら、俺は日頃からこのように雄弁に語る性質だっただろうかと、己自身を省みた。
それでも、後から湧いて出る言の葉達は止まる所を知らないのか、浮かび上がっては勝手に舌の上から滑り落ちて行く。

「私、出来るかな」
「出来る出来ないではない。
我武者羅になってでも、とにかくやれ」
「…うん」
「それでも駄目なら、俺がお前の鎧になるまでの事。
だから、お前は前だけを向いていろ」

馬鹿げた事を言っている自認はあった。
人間の娘を擁護するような誓いを立てている自覚もあった。
そして、後戻り出来なくなる何かを吐いてしまっている事も理解していた。

それなのに、不安そうにしている女を見ていれば、その言は自ずと紡がれてしまった。
あどけない笑顔を崩す杞憂を少しでも晴らす事が出来るなら、そのような台詞は幾らでも言ってやろうと思った。

否、実際に一騎士として、誰よりも傍に居て護ってやろうと抱懐した。

疲れのせいか、はたまた狂態か。
どちらかは分からなかったが、それでもこれ以上此処に居てはまたもや凶行に走ってしまうかもしれないと思った俺は、今度こそ完全に身体を背けた。
女は、何とも表現しがたい表情で見てきていたが、俺にはそれに応える面相など無かった。

だが、そのまま捨て置く訳にもいかなかった。
背中を向けたまま、俺は苦し紛れに続ける。

「そもそも、お前は誰に剣を習ったと思っている」
「…シン、だけど」
「俺に剣を使わせたら、右に出る者は居ない。
そんな玄人に直々教えを請うているのだ、もう少し自信を持たんか」

人間の小娘は一瞬押し黙って、その直後にはくすくすと笑い出した。

そうだ。
その声、その容色で、常に笑顔を見せていればいい。
俺は、内心呟いた。

一城の頂点に君臨する者は、いつであっても余裕の面表をしていればいいのだ。
そうすれば、下の者も自ずとその後ろを付いて行く。
君主の為とあらば、その命を護るべく働こうとする。

「何者にも臆さずあれ。
お前は、確かに強くなっている」

最後にそれだけ言って、俺は今度こそ玉座の間を後にした。
女が何か言おうと口を開く気配がしたが、俺がそれを聞く事はなかった。

今日の俺は、本当に乱心しているとしか言いようが無かった。
常であれば絶対に考えられないような言葉ばかりを吐いた。

どうかしている。
否、もしかしたらあの女がこの城に来てからこっち、始終俺は何かに狂わされているのかもしれない。

知らぬ間に随分と腑抜けなってしまったものだと己の行為を振り返りながら、大広間から出た俺は、自分の執務室へと足を進めた。
今頃、給仕の者がなかなか帰らない部屋の主を待ち構えている事だろう。
むしろ、余りに遅い帰宅に待ち兼ねて、すでにその夕餉は運ばれて来ているかもしれない。
今の俺は然程食欲が湧かない上、済々と溜まっている執務の事を考えれば、それも恐らく無駄になるのかもしれないが。

だが、自室へと通じる最後の角を曲がった所で、俺は今一番会いたくない男に会ってしまった。

「やあ、元気?」

軽快に挨拶するこの男は、目が回りそうな勢いで急がしい時でさえ、一人我関せずと傍観しているだろう不届き物だ。
褐色肌に、派手で下世話な女物の着物を羽織り、手には真っ黒な扇子を持っている。
そして、この城のお尋ね者にして、それでもこのように城内を自由に闊歩している、破廉恥漢。

エスクだ。

「シン、随分と格好いいね。
僕、びっくりしちゃったよ」

返事をしない、というよりしたくなかったので、男の存在を無視した俺に、相手は尚も続けて話し掛けてきた。

その台詞の内容からして、先刻の人間の娘との遣り取りを何処かで見ていただろう事は、すぐに察知出来た。
全く、覗き見などとは、悪趣味な事この上ない。
けれど、そのような事を今更この男に注意した所で、それは身代を棒に振る以上に馬鹿げた事だった。

「臣下が城主を守ろうとするのは当然の事だ。
貴様も暇なら、少しでも力を貸す事だな」

こんな輩にまともに応えても、それも無駄に終わってしまう。
俺は吐き捨てるように言い、その男の横を通り過ぎた。

しかし、そのならず者は、事もあろうか俺の後を付いて来た。

「思うんだけどさ。
城主って響き、ちょっと味気ないよね。
僕は、可愛いお姫様しか助けたくないな」

此処で解放されるだろう事を期待していた分、その煩わしさといったら尋常ではない。

「ならば、薄羽姫様を護ればいいだろう。
他の姫君は皆眠っているから、今はあの御方しか居らん」
「サッキーも女の子だよ。
彼女もちゃんとしたお姫様でしょ?」
「あれは次期王、つまりは皇子だろう。
何が姫な事か」
「それは肩書きなんかじゃない、ただの見せ掛けだ。
ちゃんと認めなよ、彼女が列記とした愛すべきレディーだってさ」

足は止まらなかったが、動く舌も止まらなかった。
何が言いたいのか、エスクは薄笑いを浮かべ、俺を試すような口振りで挑発してくる。

俺は、こいつのこの嘲弄するような態度が昔から大嫌いだった。
自分は全て知っているような面をして、いつだって等閑な事ばかりを言う。

「何とでも言え」

これ以上論じても仕方ないと判断した俺は、そう括って口を噤んだ。
だが、まだ言い足りないのか、エスクはにやつかせた造作を崩さぬまま、愉快そうに続ける。

「そういえば、君の微妙な変化、見付けちゃった」
「何だ」
「教えない。
教えたら、変に意識しちゃうだろうからさ」

ぱたぱたと扇子を仰ぎ、男は俺の容顔をじろじろと見て来た。
その口元は隠すこともなく笑っており、何か新しい玩具でも見付けたような様だった。

明日は何より枢要な公式行事、あの人間の戴冠式だ。
それなのに、この多忙な時に限ってこいつは意味深な言葉を残すなどして、全く何が面白いのかと、俺は眉間に皺を寄せた。





TO BE CONTINUED.

2008.03.15


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