まあ、王の後継者が。
まあ、咲雪様と仰るのですか。
ええ、ええ、とても嬉しいですわ。
私も、その方にお会い出来るのが、今から本当に楽しみです。
Just Marriage
011/ビューティー・プリンセス
「城内では、ご自由になさって下さい」
そうラークさんに言われたので、私は手渡された服に着替えて、城内散策をする事にした。
綿生地の白い七部丈シャツに、黄色いケープ。
それを留める、真っ赤な薔薇のブローチ。
茶色のレギンスの様なパンツ。
膝まで伸びた焦げ茶のロングブーツ。
まるで少年のような姿。
まあ、流石に高校の制服でうろうろする訳にもいかないし、紛いなりにも「王として此処で生活して下さい」と言われているので、仕様が無いといえば仕様がないのだけれど。
とはいえ、私は王として此処で生活をする事に完全に納得した訳ではない。
今の私は、何よりも日本に帰る方法を見付ける方が先決なのだ。
けれど、その肝心の帰り方が分からない。
おそらく鍵を握っているのだろうラークさんにも、あのにこやかで爽やかな笑顔で微笑まれたら、「今すぐ連れて帰れ」だなんて言えない。
今は、城内散策がてら、とにかくこの世界の…、乃至はお城の様子を少し見た方がいいのかもしれない。
もしかしたら、お城の何処かで例の『麒麟』だの何だのが見付かるかもしれないという、僅かな希望もある訳だし。
けれど、あのシン何とかっていう真っ黒な人だけには、極力関わりたくなかった。
目が合えば何かと文句ばかりを言うし、一から十まで嫌味な事この上ない。
何もしていないのに、いつも此方を睨んで来る。
確かに顔だけはウルトラ級に好みだったし、生まれてこの方見た中で抜群に格好良かったけれど、それだけではカバー出来ない、あの根性の悪さ。
あれには、正直私も呆気に取られた。
それから、もう一つ。
妖魔の小難しい事情を話していた為、ラークさんに聞けず仕舞いだった、昨日会った、あの蝙蝠の何とかっていう男。
あいつにも出来るだけ会いたく無い。
いや、絶対に会いたく無い。
名前は何だったか忘れたけれど、確か「サド」だの「エス」だの言っていた様な気がする。
彼に会った時は、まるで魔法でも掛けられたみたいに頭がクラクラした。
あんな感覚、初めてだ。
無理矢理、脳味噌の働きをシャットダウンされたかのようだった。
まあ、あのハスキーボイスに最初ドキっとした私も悪いのだけれど、それでもあれは正直強姦紛いだとさえ思う。
先程、服を着替えている時にも、鎖骨に付けられたキスマークが妙に目に付いた。
その時の事をリアルに思い出して、不安にもなった。
相談したい事とか、聞きたい事とか。
そんなものが沢山浮かんでは、抱えきれなくなって、消していく。
今の私が本当に頼りにしていいのは、誰なんだろう。
ラークさんは嫌な人ではないし、むしろ優しくて好感が持てるのだけど、果たして何処まで信用すればいいのか分からない。
彼の言った言葉は全て嘘には見えなかったし、ちゃんと本当の事を言って、私の事を大事にしてくれているのは分かっている。
でも、「早く帰りたい私」と「この城に残って欲しいラークさん」とでは、根本的に考え方が違うのかもしれない訳だし。
悶々としながら、城中を散策する。
行く所行く所で、色んな物が目に映った。
そのどれもが、この十八年間生きてきて見た事がないような物ばかりだ。
上品な大理石の青がかった灰色の床に、四方八方に立っている石造りの柱。
真っ白な壁には、所々大きな絵が飾ってあって、そのどれもが息を呑む素晴らしさだ。
一つ一つの絵画を楽しんでいてもキリがないので、私はどんどん歩を進めて行った。
広すぎる廊下を闊歩し、長過ぎる階段を下りていく。
階段の手摺も豪華な真鍮製で、多種多様の花を象った化粧ササラは、美術品としか言い様が無かった。
途中で出会ったメイドさんらしき女の人や騎士達は、皆私の顔を見て、恭しく頭を下げてくれた。
おそらく、私の存在はもうこの城内では周知の事なのだろう。
昨夜、私が眠っていた間に何があったのかは分からないけれど、多分に私が生活しやすい様に、ラークさんが手を回してくれているのだと思う。
そうでないと、こうやって不審人物がお城の中を歩いていれば、すぐにでも外に放り出されていただろうから。
もし、私が人間で、ましてやただの女の子だと知ったら、皆どんな顔をするのだろうか。
シン何とかって人の嫌悪っぷりと同様に、他の人達もそれだけ人間を嫌っているのだとしたら…、それは少し考えただけでも、十分恐ろしかったりもするけれど。
広過ぎるお城だった。
進んでも進んでも先がある。
一体このお城は何処まで続くのかと、やや息が上がりかけた丁度その頃、やっとの思いで一階まで下りる事が出来た。
昨日の時点ではここまでお城が大きいとは思わなかった。
ラークさんが最短距離を案内してくれたせいだろうか。
今日は一人で居る為、若干迷子になっていたのかもしれない。
一階の外へと続く道には、大きな観音開きの鉄の扉が聳え立っていた。
濃い銀色をしたその扉には、とても繊細で綺麗な薔薇が幾つも彫られていて、天辺には赤銅色をした薔薇の蕾のブロンズ装飾を付けた面格子があった。
そして、その扉の前には、難しそうな顔をした門番の騎士が二人立っている。
「あ、あの…」
その人達にやや緊張しながら話し掛ければ、扉の上の蕾が開かれ、同時にすぐさま私の目の前の大きな扉が開いた。
まだ用件を言っていなかったので、何事かとその人達を見れば、彼らは面白いくらいに直角に腰を折り、私に頭を下げていた。
王への敬礼の証だろうか。
その大袈裟なまでの折り目正しさっぷりは、ただの女子高生である私には居心地が悪いだけだった。
私は、此処までされる価値のある身分ではない。
たとえ、仮初の王だとしても、本当はただの女子高生だ。
だから私は、「ありがとう」と一言だけ言って、逃げる様にその扉から外に飛び出した。
まるで嘘を吐いているみたいで、ほんの少し申し訳がなかった。
お城から出た先、すぐ目の前に広がったのは、王宮庭園の様に綺麗な名園だった。
まるで夢の中でしか見られないその光景に、無性に嬉しくなる。
先程までの罪悪感も吹っ飛んだ。
私は、早速その庭へと駆け出して行った。
「すっごーい」
柔らかい日差しを受けて広がっている緑色の芝生に、遠くを見れば、生い茂っている木々。
少し熱くなったり疲れたりしたら、あの木々の木陰で休憩する事が出来るのだろう。
美しく育った芝生の上には、タイルの様に石を重ねて出来た道が数本ある。
多分、その道は何処かへと続いているのだろうけれど、余りに庭が広すぎて、一見しただけではその先に何があるのか分からない。
「うわあ、どうしよう」
胸が轟きそうな分かれ道に、わくわくする。
まず最初は何処に行こうか。
どんな素敵な場所が待ち構えているのだろうか。
得体の知れない場所に一人連れて来られたのは、とても心細い。
でも、こんな素晴らしい景色を沢山見られるのならば、その気も大いに紛れる。
その時、風も無いのに何処からともなく青紫の花弁が一枚、私の足元までひらりと舞って来た。
近くに花壇でもあるのだろうかと辺りを見渡してみるが、如何せん広すぎるこの庭では、何が何処にあるのか分からない。
一つずつ探検してみるしか方法はないのかもしれない。
私は、その花弁を持って、適当に足を進めて行く事にした。
ややすれば、石段の道の先に、ビニールハウスの様なドーム型の建物が姿を現した。
菜園でもしているのかと近くに寄ってみれば、それはただのビニールハウスではなく、ガラスで出来た大きな植物園とも見間違うコンサバトリーだった。
ガラスの外からでも、中に溢れんばかりの花が咲き誇っている事が分かる。
一見したところ、赤、黄色、白、ピンクと、沢山の色の、様々な種類を揃えている様だ。
どきどきする胸を抑えて、私はそのガラスの建物の中に足を踏み入れた。
途端に、狂おしい程に甘い沢山の花の香りがした。
私が先程ラークさんに付けて貰った香水だなんて比にならない程に、それらは酷く強い匂いを発している。
勿論、それらは決して不快などではなく、至高な事この上なかったけれど。
「ガーベラ、ポインセチア、百合、ラベンダー。
ああ、これはデージーだ」
季節感を一切無視し、見事なまでに咲く花々を、一つ、また一つと確認しながら奥に足を踏み入れて行く。
しかし、橙色の椿を目に入れたと同時、突然目の前に真っ白な花弁達の花吹雪が舞った。
急な事に私は一瞬目を閉じ構えたが、すぐにその花吹雪も止み、辺りはしんと先程同様に静まり返った。
何が起きたのだろうか。
私は、瞑ってしまった目を、おずおずと不安気に開いた。
すると其処には、目を見張るばかりに鮮やかな紫の薔薇達に囲まれて、「天使」と形容しても足りない程に美しい女の人が立っていた。
くるくるとお見事な程に巻いている真っ白な髪の毛を左右に分け、頭にはレースのヘッドドレス帽子を被っている。
ふわりと広がった薄布のスカートは、まるで開きかけの蒲公英の様に可愛らしい。
そんな人が、余りの美貌にぽかんと口を開けた私の方を、緩慢とした動きで振り返る。
その正面から見た顔なんてもう、絶句としかいい様が無い程にお見事だった。
ああ、世の中にはこんな美人が存在していたのか!
「あら、あら、ご機嫌麗しゅう」
そう言ってにっこりと笑うその人は、伏し目がちな真っ白な睫毛を一度ゆっくりと上下させ、私に挨拶をしてきた。
けれど、その究極とも言える美貌に圧倒された私は、あうあうと口を開けて、まともに返事すら返せない。
「初めまして、ですわよね」
誰か私の代わりに挨拶でもしてくれないものかと周りを見渡しても、悲しい事に私達以外は誰も居ない。
自分で何か喋らなければ。
「は、は、初めまして」
やっとの思いでそれだけ返せば、その人はやんわりと目を細めて私を見た。
ラークさんみたいな中性的な男の美人ではなく、女の人でしか出せないその美しさに、声も震えてしまいそうだった。
「私は、薄羽と申しますわ」
靴のヒールをかつんと鳴らして、その人は礼儀正しくお姫様らしい挨拶をした。
ふんわりとしたスカートを両手の爪先で持ち、片足のみ後ろに回して膝を折るその様は、絶対に絵本の中でしか見た事が無い淑女のお辞儀だ。
「あ、は、はい。
初めまして」
「私も、お名前をお伺いしても?」
緊張のせいか、先刻と全く同じ挨拶を二度してしまえば、その人は小さく首を傾げて私に問う。
「あ、ご、御免なさい。
私は…、咲雪といって」
「ああ、ああ、貴女が!」
「え?
も、もう、ご存知ですか?」
「ええ、ええ、ラークに昨夜、聞きましたの。
とても可愛らしくて、素敵な王の後継者が居らっしゃったと」
私が答えた瞬間、嬉しそうに笑うその人の優しい笑顔に、私の胸は変に高鳴っていった。
いや、別に私は同性愛者とかそういった類の嗜好は持ち合わせていないのだけれど、それでも余りにその子が綺麗だから、ついどきどきが激しくなったのだ。
「あ…、ああ、ラークさんにですか」
「ええ、ええ。
嬉しいですわ。
本当に、お話に聞いていた通り、とても凛々しくて素敵なお方」
折れそうな程に細い指を目の前で組んで、ほんのりと頬まで赤らめながら言うお嬢様。
それに、「この子、相槌を二回打つのが癖なのかなあ」と、呆け過ぎてぼんやりした頭で考える。
「ありがとう、ございます」
「いいえ、いいえ。
此方こそ、お目に掛かれて光栄ですわ。
どうぞ私の事は、薄羽とお呼び下さいね」
「…薄羽、さん」
「あら。
薄羽、と呼び捨てで構いませんわ」
ふわふわと蝶でも舞いそうなその微笑に、もし私が男だったならば、確実にこの子に惚れていたのだろうなあと思った。
長い睫毛は揺れる様にぱさぱさと上下するし、潤んだ唇はまるで熟れ切った果実みたいに艶々している。
声だって上品なソプラノが奏でる音楽の様で、そのどれを取っても非が見付けられない。
「でも、呼び捨てだなんて…」
恐れ多くて、出来そうもない。
「いいえ、いいえ。
そうお呼び下さい、咲雪様」
「う、うーん」
「それに、呼び捨ての方が私も嬉しいですわ」
こんな天使みたいな子を呼び捨てにするだなんて。
しかも、私は人間で、多分にこの子は妖魔とかいう訳の分からない種族で。
そればかりか、こんなにも美醜の差が歴々としていたら、こちらこそが様付けしたいくらいだというのに。
むしろ、私こそが呼び捨てされてもおかしくない筈なのに。
だが、ふと私は思い出した。
そういえば、私はこのお城のトップで、何より男を演じなければならないのだった、と。
それならばここは王様らしく、彼女の事も偉そうに呼び捨てで呼ぶべきなのかもしれない。
勿論、今の私の髪の毛は胸の辺りまで伸びているし、顔だって別に男顔している訳でも無い。
普通ならば、一見してすぐに私が女だと分かりそうなものだ。
それでも、一応そう通してくれとラークさんに言われている手前、此処で下手な事を言う訳にもいかない。
「分かった」
私は、この天使のような女の子の申し出を受ける事にした。
そうするのが得策だと思った。
しかし。
「同じ女性同士、仲良くして頂けたら嬉しいですわ」
「うん、女同士…って、ええ?」
次にその子が言った言葉に、私は物凄く驚いた。
「あら、あら、どうか致しましたか」
きょとんとする目の前の女の子。
いやいやいや、ちょっと待って!
確か私は、此処のお城では男として演じなければならない筈。
それなのに、それなのにこの子は今、私に何て言ってくれた?
あわあわとする私に、首を傾げるお嬢様。
ああ、そんな小さな仕種ですら可愛いな、もう!
「いや、その、だって…、わ、私の事、女って…」
「ああ、ああ、その事でしたら。
昨夜、ラークに聞いておりましたの」
「え、ええ?
だってラークさん、絶対誰にも言うなって」
「ええ、ええ。
一部の者以外、この事は他言禁止ですわね。
ですけど、私、咲雪様のお世話係をしたいと申し出ましたの」
「世話係ぃ?」
「ええ、ええ。
私などでは至らない事もあるかもしれませんが、宜しければと思いまして」
口をぱくぱくさせて動揺する私に、淡々と話してくれるお嬢様。
むしろ、何だか嬉しそうに笑っている。
「そ、そんな、至らないだなんて」
「でしたら、私がお世話係をさせて頂いても?」
「う、うん。
それは勿論、此方からお願いしたいくらいだけど…」
毒気を抜かれたせいで、私は腰から下の力が全部抜けた様な気がした。
まあ、実際にその場にしゃがみ込む真似はしなかったけれど、それでも今すぐにぺたりと座りたい気分だった。
「…けど、また何で?」
「剣術はシンヅァンに教わると聞きましたので、後のケアは私が」
「いや、そうじゃなくて」
「はい?」
「何でまた、お世話役なんて」
変に気負いしたのは私だけだったのかと思うと、何だか全てが馬鹿らしく思えた。
しかも、悪びれもなくきょとんとするお嬢様の顔を見ていれば、もう全部を放棄してしまいたくもなる。
そんな私に、彼女はまた言葉を続けた。
「咲雪様。
妖魔という者…、特に城で生活するような妖魔は、とても退屈な生き物ですの」
「そうなの?」
「ええ、ええ。
勿論、ラークやシンヅァンの様に騎士として城に仕えていれば、執務で毎日忙しいのでしょうけれど、私には特にすべき事もございません」
「どういう事?」
「先代の王がまだいらっしゃった頃は、王のお傍に居る事だけが私共、姫の仕事でございました。
しかし、王が居なくなってからは…」
その一言で、目の前の人がお姫様なのだと分かった。
確かに彼女は「お姫様」という言葉が世界一似合っている容姿をしている。
余りの美しさに気を取られて気付かなかったけれど、この子はメイドさん達とは比べ物にならない程に気品が漂っている。
そういえば、ラークさん達も先程、この城の姫達が居るだの何だのと言っていたっけ。
「貴女、お姫様だったの?」
「ええ、ええ。
私、最初に自己紹介で申しませんでしたか」
「言ってないよ」
またお姫様が小首を傾げた。
この子は天然な所もあるのかもしれない。
勿論、そこもまた可愛いのだけど。
「ねえ、それならちょっと聞くけど。
私の事、何処まで知っているの?」
「あら、あら、重要機密事項の事ですか?」
「え、うーん、えっと」
「ええ、ええ。
咲雪様が人間の女性でいらっしゃって、ラークに連れられて来た事も、全てきちんと知っておりますわ」
そう言って、頬に片手を当て、お姫様はうっとりと目を細めた。
心無しか、頬の赤らみも先程より僅かに増している。
その悩ましげな顔も、やはりとても絵になったのだけれど、拍子抜けしっ放しの私は、そんな彼女にどきどきする余裕はすでになかった。
ああ、もう全く。
この世界は、私の知らない所で、一体何が動いているのか分からない。
「ああ、そう…」
肩の力も抜けて、ぐったりと返事する。
お姫様は一歩近寄って来た。
「大丈夫ですわ。
この事を知っている者は、ラーク、シンヅァン、リッター、そして私のみ。
私は、咲雪様のお世話をしたいとラークに強く志願したので、その際に教えて頂いたに過ぎません。
ですから、もうその他にこの事を知る者は、一人も増えない筈ですわ」
「…そう、なの?」
「ええ、ええ。
咲雪様、どうぞこれから宜しくお願いしますね。
剣術はシンヅァン、相談役にラーク、そして残るお城での仕来りやマナー等は、何でも私にお聞き下さいませ」
私の手を両手で包み、にこにこと笑うお姫様。
それに、どう返すべきか、私は何とも言えない複雑な心地になった。
この薄羽が嫌いだとか、苦手だとか、そういう事では決してない。
ただ、余りに沢山の事が立て続けに起きてしまって、また頭が働かなくなってしまった。
それどころか、私の日本への帰り道が益々遠のいている様な気もしてならない。
お父さん。
貴方の娘は、何だか大変な事に巻き込まれていますよ。
やや上方に目を遣り、遥か彼方に居るだろう親に話しかけてみる。
今頃、お父さんは何をしているやら。
行方不明になった私を捜して、変な気を起こしていなければいいけれど。
その時、私達の後方から、やや高めの男の子の声がした。
「失礼します」
その声にふと振り返ると、其処にはつんつんした緑髪をした少年が一人、此方を見てお辞儀をしていた。
TO BE CONTINUED.
2007.05.18
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