気に入らない。
何から何まで、気に入らない。

Just Marriage
010./Because Of

先日、ラークが連れて来た人間に与えられた部屋の前で待つ事、数分。
そこからは、常通り機嫌のいいラークと、若干不安気な表情で手を引いて連れられる人間の女が顔を出した。

しかし、その人間はといえば、昨日と全く変わらない、最早衣服と言っていいのかどうかも分からない薄い布切れしか纏っていない。
透けそうな白いシャツに、ほとんど足を隠していない短過ぎるスカート。
今日から王として生活していくものの、本来は紛いなりにも女で、恥らうべき性なくせに、全くそんな素振りも見せずに足を出している。

「貴様は、女のくせにふしだらな」

忠告の為に言ってやると、その直後、女は見る見る不機嫌な面に変わっていき、すぐさま子猿の様にキーキーと捲くし立ててきた。
女のくせに、衣服だけで終わらず態度まで粗暴とは。

俺は、本当にこの馬鹿そうな輩に王は務まるのかと、内心嘆息した。

「それにしても、だ」

人間の剣幕を宥めつつ、ラークが言う。

「引き受けてくれて嬉しいよ、シン」

さも俺が全てを承知しているかのように笑う。

実際の俺は、全くもって納得していない。
今もまだ、ラークの正気を疑っているほどだというのに。
相手の意向を放っておいて自分のいいように進めるのは、この男の悪い癖だ。

ラークは、「私の部屋へ」と執務室に向かった。
これから、今後の話をするつもりなのだろう。

俺は、別にこの男の笑顔自体は嫌いではない。
嫌いではないのだが、何故だか今日は珍しくも不快感を覚えた。

勿論それは、昨日の事を引き摺っているから以外何物でもないのだが。

「全く気乗りはせん上に、考えただけで頭が痛い」

せめてもの反抗で、文句を言う。
それにもラークは意に介さない。

「では、後でカモミールティーを淹れるとしようか。
実はね、先日いいのが入ったんだよ」

そもそもの元凶をどうにかしようという気はないらしい。
この開き直りというか、我関せずといった物言いに、正直大したものだと感心する。

果たしてその茶の効果も、いかばかりのものか。
ラークという男は、随分と前から紅茶という飲み物に凝っているらしい。
どのハーブが何に利くだのという雑学まで知っていて、薬学の方にも疎通しているのかと疑う程だ。

おそらく、そのカモミールというのも、頭痛にいいだの何だのと言うのだろう。
身体を動かすより頭を動かす方が好きらしいその男は、俺とは全く正反対の嗜好と知識を持っている。

だから、この人間の件も、幾ら訴えようと無駄なのだろう。
俺がどんなに反抗しようが、ラークは何食わぬ顔で遂行しようとする筈だ。

そればかりか、否が応でも納得せざるを得ない何かを作るに決まっている。
逆にこれ以上面倒な事を増やされては敵わない。
もうこれ以上つべこべ言わない方が得策かもしれない。

「で、今日からこれをどうするんだ」

溜息混じりに人間を指差せば、それが気に入らなかったのか、人間はぎろりと俺の顔を睨んできた。
とはいえ、その威嚇は全く持って迫力が無い。

今更だが、何故、我が部下リッターの申し出を却下してまで、この馬鹿そうな人間の面倒を自ら引き受けてしまったのか、これが分からない。
不可解な事この上ないが、それ以前に、この人間の顔を見るだけでも不愉快な気分になるというのに。

人間の娘が俺に噛み付いて来ようと口を開いた。
だが、それを遮るように、ラークが先に言を放った。

「本当、君が話の分かる友人で良かったよ、シン」
「何を、白々しい」
「白々しくなんてないよ。
君はね、とにかく咲雪様に立派な後継者らしいレベルまで武術を身につけさせて欲しいんだ。
君ならそれも可能だろう?」
「保障は出来ん、剣術などセンスの問題だ」
「大丈夫だよ、咲雪様なら」
「何を根拠に言っているんだ。
それに、根性の無い輩を鍛えるのは御免被るからな」

相変わらず人間の手を引いているラークに、俺は吐き捨てる様に言い返す。
すると、「言わせておけば、よくも人の事を愚痴愚痴と」と、ついに人間が文句を零してきた。

全く、この人間も黙るという事が出来ないのかと睨み付ければ、「何よ」と、反抗的な眼差しまで返って来る。

「その点も大丈夫ですよ、ねえ。
咲雪様?」

ラークは人間の小娘に話を振った。
それに、話しかけられた本人も、慌てて返事をする。

「え、何が?」
「人前で泣いたり弱音を吐いたりする事がお嫌いだから、あの様な所に居られたのでしょう」
「…え?」
「そうでないと、本当にお辛い時、人が居ない場所に行こうとは思わない」

そこまで言えば、人間はたちまち黙り込んでしまった。
ちらりと俺の方を見はしたものの、すぐに下を向いて俯く。

随分と意味深な事だ。
そう思うと、益々苛々が募ってきた。

「まあとにかく、その点は大丈夫って事だよ、シン」

これでこの件は終わりだとでも言わんばかりにラークが言った。
俺は、「ふん」と鼻を鳴らす。

「ならば、この人間臭はどうする。
今はゼカトリア王が使われていた香水を使っている様だが、それを今後もべったり付けておくつもりか」
「ゼカ…?」

大人しくなった人間が、聞き慣れない言葉だったのか、また口を開いた。
そのまま黙っていれば少しはましな物を、随分間抜けな声を出す。

「ゼカトリア王ですよ、咲雪様。
先代の王で、紫の薔薇の妖魔でした」
「紫の薔薇?」
「ええ。
ですから、咲雪様に先程付けた香水も、同じ薔薇の成分を幾つか使っております。
貴女様にはこれから先代の後継者として君臨して貰わなければならないので、出来れば同じ方がいいかと思いまして」
「ふ、ふーん」
「しかし、先程も言いました様に、妖魔からすれば人間の匂いは独特で、すぐに分かってしまいます。
ですので、毎日忘れずにこの香水をお付け下さい。
一般の中級程度なら十分に誤魔化せるだけの調合はしておりますし、私達上級妖魔でも、鼻の利く一部の者しか分かりません」

淡々と説明するラークに、俺は「こいつはあれからほとんど説明をしていなかったのか」と、唖然とした。

一日経ち、余り騒ぎたてる風も無かったので、てっきり細かい事はもう説いた後で納得済みなのかと思いきや。
どうやらこの人間は、本当にただの馬鹿か愚か者の様だったらしい。
訳も分からぬまま、ほいほいと妖魔のいざこざに顔を突っ込むなど、かなりの白痴な奴でないと有り得ない。

「上級に、中級?
何、それ」
「ええ。
そういえば、言っていませんでしたね。
妖魔にはランク付けがありまして、上級、中級、下級と分かれているのですよ。
ちなみにシンと私は上級、昨日会った緑髪の少年リッターは中級ですね。
しかし、この城の者の大概は中級とそれ以下ですので、特に懸念する必要はございません」

先程から山彦返しの様にラークに返す人間に、「果たしてこれからこの馬鹿そうな輩にどうやって剣術を叩き込めばいいものやら」と、俺は心底辟易とした。
考えれば考える程に、この隣に居る人間は大愚らしいし、戯け者だ。
そんな低次の人間に、後継者らしいレベルにまで剣の技を教えるのは、極めて困難としか言いようが無い。

そもそも、俺自身、剣を一度も触った事が無い者に剣術を教える事も初めてだ。
況してや、人間になど。
何処まで付いて来る事が出来るのか分からないし、何処まで無理がきくのかも分からない。

人間という脆弱な生き物は、ほんの少しの事ですぐに死に絶える。
そんな脆い物に妖魔ランクの剣術など、出来るものかどうか。

その様な事を考えていると、すでにラークの執務室前まで辿り着いていたらしい。
目の前に見慣れた扉が映る。

この話は俺、ラーク、リッターと、この人間内だけの重要機密事項だ。
それ故、ラークの執務室に来るまでも、途中で出会った召使や騎士には聞こえぬよう、気を遣って喋っていた。
もしこれが他者に聞こえていたらと思うと、内心肝が冷える。
当のラークは余程の自信でもあるのか、始終にこやかな笑顔を絶やしていなかったが。

「それより」と、俺は執務室に入ってから、再度口を開いた。

「後継者にするにしても、これは女だ。
ラーク。
お前はこの女を姫として作り上げて、その後、配偶者を選ばせるつもりか?」

執務室内には、誰も居ない。
漸く安心出来る空間に辿り着いたせいか、俺の声は自ずと大きくなっていた。

部屋内には、おそらくつい先刻運ばれてきたばかりであろう朝食が、中央に設置しているテーブル横、配膳カートに乗せられて置かれていた。
数種類のパン、冷製スープ、前菜サラダ、そして簡単な具え料理。
到って簡単な料理ではあるが、それらを見た瞬間、ラークの後ろに隠れる様にしていた人間は明らかに目を輝かせて、テーブルに駆け寄って行った。
余程、腹を空かせていたのだろうか。

ラークが答えた。

「いや、シン。
その必要はないよ」
「何故だ?
女が王では、下の者全てが付いてくるとは思えない」
「だから、女性じゃなくすればいいんだよ。
そもそも女性を後継者として迎え入れるのならば、城にすでに既存している姫の中の一人を王女にすればいいだけの話。
私がわざわざ咲雪様を連れて来る必要もないじゃないか」

芳しい香りがする朝食に鼻を付けるほど近寄って小煩く騒ぐ人間に、ラークは「どうぞ、お好きな物を」と勧めた。
途端に、女はパンを鷲掴みにし、その口の中に放り込んだ。
そして、スープを掻き込み、サラダの皿にも手を伸ばす。

俺は、ラークが座ったソファの向かいに腰を掛けた。

「どういう事だ?」
「シン、君も御存知の通り、先代の王には後継者が居なかった。
居るとすれば、娘である姫が数人だけだ。
しかし、女性であれば頼りないと言って、下の者が皆、素直に付いて来ない。
その為に姫を王女にして、無理矢理配偶者でも探してそれを王にしても良かったのだが、生憎それに値する配偶者が何処にも居ないだろう?」

確かに、ラークが言う事は事実だった。

先代の王には後継者が居ない。
それを選ぶとなると、また一悶着があるのは分かりきっている。

「もし、姫に配偶者を付けるにしても、だ。
数人居る姫の中から誰か一人を選ぶ事も、難儀な選択だと思わないかい?
私達は一体、誰を選べばいいんだ?
あちらを立てれば此方は立たないとか、此方を立てればあちらが立たないとか、よくある困った話だなんて避けておきたいし。
ならば、その様な面倒な事などせずとも、最初から男性の後継者が居た事にすればいい」

淡々と説明する目の前の男を見ていると、嫌な予感がしてきた。
その後に続く言葉も想像出来たものの、その己の勘が外ればいいと思った。

まさか、ラーク。
お前という奴は。

「そういう訳で、私は男性の後継者を立てる案を思いついた。
けれど、その偽者の後継者を中途半端に妖魔から選出しては、その輩が不届きな考えを持たないとは言い切れない。
王という位は、偽者とはいえ一度手に入れたら離したくなくなるだろうからね。
いい生活をして、ちやほやされれば欲に目が眩む。
そうなれば始末が終えない。
だから、妖魔からは選出出来ないのではないかと考えた」

つらつらと並べられる理由に、反論する事も出来ない。

「だからといって、下手に妖魔以外の種族も選べない。
妖魔以外だと、妖魔と比べて王の位に対する執着は薄れるだろうが、それも簡単な話ではない。
様々な種族が共存するこの世で、ランク的に我々妖魔は最上に値する位置に居るんだ。
だから、下手にその辺りの名も知れぬ生き物を連れて来て王に仕立て上げるのは、おそらく無理だ。
そもそも、形状が違い過ぎる。
隠せない角や尻尾、触覚などが生えていてはいけないし、何より醜い容姿などもっての他だ。
すぐに妖魔の王ではないとばれてしまう。
誰もがご存知の様に、妖魔は美しさがあってこそだからね。
力は出来る限り私達が隠れてバックアップすれば何とかなるし、高貴さも先代の王だけが使われる事を許されていた香料を混ぜた香水で、ある程度は誤魔化せる。
だが、悲しい事に、容姿だけはどうにもならないだろう?
だから、その辺りで妖魔以外の生き物を連れて来る訳にもいかなかったんだよ」

べらべらと、まるで用意されていた台詞の様に続ける我が旧友。
俺は、内心で「やはり」と呟き、ゆっくりと目を閉じた。

途中で察した通り、奴の目論見は超常的で、言い知れぬ物だった。
それなのに、そのどれもが全て言い得て妙でもあった。

無理ではない。
ラークのこの案は、不可能ではないのだ。

俺とラーク、そしてリッターがうまくやれば、この危機を脱する事が出来る。
この人間を王として仕立て上げ、今の危機的状況を回避する事が出来る。

だが。
ここで容易に納得できる程、俺は柔軟な思考の持ち主ではない。
ラークの話が尤も故、無碍に反対する事も出来ない。

「それで、こんな事を…」

それしか言葉が出て来なかった。

「ああ、そうだよ。
人間は、ほとんど妖魔と形状が一緒だ。
むしろ、姿形だけでは何一つ変わりないだろう」
「…そうだな」

容姿の美しさこそ違えど、根本的な姿形は、妖魔も人間も同じだ。
頭があり、胴体があり、手や足がある。
その他に余分な物は基本的についていないし、足りないものもない。
質は違っても、基本的な数は変わらない。

「だから、私は人間の誰かを連れて来ようと思ったんだよ。
人間なら、私達妖魔の世界にもほぼ無頓着だろうしね」
「…ああ」
「長い説明を申し訳ない。
でも、これで納得出来たかな、シン」

ラークは、今もパンに食らい付いている人間の事も考えて、敢えて分かりやすく説明したのだろう。
多分に理解力のなさそうな当の女も、僅かばかり顔色を変えて不安そうな顔をしている。
事の重大さに気が付いたという事だろうか。

「勿論、これはここだけの話にしておこう。
人間が後継者だなんて知れては、謀反もいいとこだ」
「…どうしてお前は、こうも厄介な事を」
「でも、名案だとは思わないかい?
これ以外に、どうやってこの城を建て直していく方法がある」
「他にもあった筈だ」
「いや、これが一番最善の方法だ。
これ以外に考えられない。
咲雪様は妖魔に、且つ男性として変装して、この城を統治して貰う。
まあ、一年や二年、その程度で十分だろう。
その間に、私と君で新しい手を打っていこうじゃないか」
「…新しい手、か?」
「そう。
一年掛けて、本当の統治者に見合う者を探せばいい。
そして、全てがうまく片付いたら、咲雪様を送り届ける為の麒麟を探せば、丸く収まる」
「そんなに上手く行くかどうか分からないだろう」
「いや、いくさ。
大丈夫、算段はある。
それに、考えてもみてくれ。
今の城内は、王が居ないという不安で荒れてばかりだし、このままではいつ城外にこの事がばれるかも分からない。
そうなれば、暴動が起きる可能性だって否めないし、とりあえずはそれを防がなければ」

ラークは、「ね、いいだろう?」と付け加えた。
俺は、一から十まで納得せざるを得ないその計画に、今度こそ完全に反論する気が失せてしまった。

「好きにしろ」と諦めた様に返せば、ラークは嬉しそうに「有り難う、シン」と手を叩く。
こういう悪びれない策士な物言いが、やはり俺は気に食わなかった。
長い付き合いなので、慣れたといえば慣れてしまったのだが、それでも今日は色々と考えさせられた。

此処まで来れば、流石だ、とも思う。
よくもこんなにも考えられたものだ。
ありとあらゆる面で策を張り巡らし、次なる手を打ち、隙のない計画を練り上げていく。
全て机上の論ではあるものの、けちのつけようがないのだから困ったものだ。

最後に、ふと思い出して問うてみた。

「無駄とは思うが一応聞かせて貰う」
「うん、何だい?」
「お前はどうやって最初、麒麟を捕まえたんだ?
この人間を連れて来る時にも必要だった筈だ。
麒麟が居ないと時空は越えられない」

腰掛けたソファに背を預けながら、俺は今日で何度目になるのか分からない溜息を零した。
嗚呼、どうしてこうも俺は苦労ばかりを背負い込まなければならないのだろうか。
それも、次から次へと、面倒な物ばかり。

そもそも俺は、この城に仕官した事自体が間違いだったのかもしれない。
思い出すのも久しいが、今から数百年前、突然現れた王に、「城に仕えよ」と宣告され、そのまま従って今日この日まで。
あれからというもの、俺には自由という日は一日足りともなかった上、常に頭を抱えさせられるばかりだった。
特に、先代の王の時は、女関係の始末が多かった。

今も今で、こんなにも厄介な問題を抱え込もうとしている。
しかも、今度は旧友にだ。

「ああ、それはね」と、ラークは小さく頷いた。

「たまたま麒麟がこのバルコニーに遊びに来てね。
運が良かったよ」
「…やはり、聞いた俺が悪かったな」

ラークが本当の事を言う筈がないのに。
本当に、聞いた俺が馬鹿だった。

額に手を当て、出来るものならあの日に帰りたい、などと愚かな事を考えた。
この城に仕官するその前に戻れたならば、こんなにも頭痛に耐える日々を送らなくても良かった筈だ。

勿論、実際はあの日、俺には仕官を断るだけの拒否権はなかった。
何より、それを断れば己の命も無かっただろう。

それでも、今こんなにも後悔してしまうのは、やはり全て運命なのだろうか。

「おい、人間」

過去の事をこれ以上考えても無駄なので、俺はソファから重い腰を持ち上げた。
こうなれば、今出来る事をするしかないのだろう。
いつまでもぐだぐだと考えていても、埒が明かない。

「昼過ぎから、早速稽古を付けてやる」
「え?」
「用意が出来たら鍛錬場に来い。
遅れたら即刻、切り捨てるからな」

その言葉に不服そうに俺を見る人間。

「私、一応、咲雪って名前があるんですけど」
「生憎、俺は無駄な事は覚えない性質だ」

言い返してきたその女にそれだけ言い捨てて、俺は部屋を後にした。
背後で何やら小娘が喚いていたが、耳を貸す気にもなれない。
今日から始まる苦労続きの日々を考えれば、頭痛に加担して胃痛まで酷くなりそうだ。

だが、ここまでなってしまったものは仕様が無い。
後は出来る限りの事をして、この城の治安を守るのみだ。
その程度しか、今の俺には出来る事がないのだから。

それにしても、何故ラークはよりにもよってあの女を選んだのだろうか?

せめて同じ人間でも、もう少し見栄えのいい輩も居ただろうに。
ましてや女に男の役割をやらせずとも、最初から男の方が良かったのではないだろうか。

旧友の執務室を出て数歩後。
俺には、そういった疑問も浮かびこそしたが、それはまた次の機会にでも聞こうと思った。





TO BE CONTINUED.

2007.05.14


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