アア、アスカ。
アンタ、他の女の匂いがするよ。

俺、言ったデショ?
ネエ。
「愛してる」って。

それなのに、アンタは他の女なんて抱いたの?

ムカつくよ、それ。
どういう考えしてるの?
俺の気持ちは無視するの?

けど、今回だけは知らないフリしてあげる。
これからは、俺だけしか見えないように。
そうなるように、仕向けてやる事だって可能なんだから。

THE CARD GAME
009/乱交パーティー

飛鳥は、音を立てないよう、縺れ合う二人に近寄った。

女は、相も変わらず獣のように腰を振り、一人快楽を貪っている。
それを無視して、男は女の腰を掴み、繋がっていた下肢をずるりと引き抜いた。
こぷり、と汁気を纏った空気の抜ける音がした。

「あんっ、ジョーカー!
止めないで」
「じゃ、今度は四つん這いになってヨ」

女の汁を纏って、きらきらと怪しく光る、男の猛った棒。
飛鳥はそれを見るなり、口内に唾液が溜まっていくのを感じた。

その間にも、女は言われたように床に手を付け、四つん這いになり、尻を高く上げる姿勢を取っていた。
露になったその秘部は、感度を示す淫らな汁をとろりと溢れさせ、異物を求め、ひくついている。

それを満足そうに見下ろした男は、飛鳥の腰をぐいと引き寄せた。

「ジョ…っ」
「シっ。
静かにしなきゃ、アンタが居るのバレちゃうデショ」

声を上げそうになった飛鳥の口元を手で覆い、男は小声で囁いた。
男の生温かい息が首筋に掛かったせいで、飛鳥の下肢は、またぐんと持ち上げる。

男は、その雄をゆるりと撫でながら、再度耳元で言葉を紡いだ。

「ネ、アスカ。
アンタがこの女に入れてあげてヨ」

甘くて、低い声だった。
甘美過ぎて、それだけで酔えそうな程だった。

しかし、飛鳥は言われた内容に驚いて、男の顔を勢い良く振り返った。
男は、冗談ではないよと意地悪そうに笑っている。

益々困惑してしまった飛鳥は、男から離れようと身体を捻った。

「ホラ、早くしないと」

けれど、本物の男の力には抗えず、飛鳥は逆にぎゅうと抱き締められる羽目になってしまった。
表情を焦りから嫌悪へと変えるものの、男は飄々とした態度を崩さない。

「ネ。
この女も怪しむデショ」

そう言われ、飛鳥が女を見てみると、確かに女は苛立ちにも似た空気を醸し出していた。
焦らしに焦らされ、些か間怠っこしいと思っているのだろう。
飛鳥は、それに有無を言わさぬ威圧感すら感じ、不服ながらも小さく頷いた。

満面の笑みになった男は、腰に回していた手を緩めた。
身体が自由になった飛鳥は、自分の熱り立った芯を恐る恐る女の秘部へと触れさせた。

ぴちゃりと音を立て、女の汁が飛鳥の熱い先端に触れる。
どきりと心臓が跳ねた。

「ジョーカー、早くう」

相手が銀髪の男だと信じきっている女は、待っていましたと言わんばかりに、形のいい尻肉を艶かしく揺らした。
飛鳥は、快感を求める身体とは裏腹に、自分自身を求められていない淋しさに、きりりと胸が痛むのを感じた。

しかし、そんな想いに浸る間もなく、女は自ら腰を飛鳥へと沈めた。
なんて淫らで、なんて汚らわしい。
けれども、きゅうきゅうと締め付けるその内部は、桃色の少女のものとは、また違った快感を連れてきた。

その蠢く快に呑み込まれてしまえば、抗う術など飛鳥にはない。
女の腰を掴んで、勢いよく腰の蠕動を始めるだけだった。

「ふう、あ、あああっ」

ぐちゅぐちゅという水音に、肉を打つ音が重なる。
女の嘆声は更に高くなった。

飛鳥は、女の最奥へと、力の限り突き進んでいく。
肉棒の根元が、ぐんぐん熱を持って怒張した。

男は、その二人を傍観者のように眺めていた。
だが、暫くしてから、ゆっくりと腰を持ち上げ、飛鳥の背後に回って来た。

近くに寄られれば、男が付けているのだろう香が、鼻に届く。
やけに淫猥な香りだった。

「俺にも頂戴。
ネ?」

銀髪の男、ジョーカーは、飛鳥にしか聞こえない程度に小さく呟き、細くしなやかな指を飛鳥の後口に沿わせた。

しかし、そのような場所を初めて他人に触れられた飛鳥は、びくりと身体を強張らせてしまった。
慣れない反応に、男は苦笑いを浮かべる。
それでも、止める気はないらしい。
肘をついて屈み込み、今度は其処にざらりと舌を這わせてきた。

「ふっ」

猫に舐められるような感触に、飛鳥は僅かに声を漏らしてしまった。
とはいえ、目の前の女の喘ぎが余りに大きいので、その声もすぐに掻き消される。

その後も、四つん這いになって喘ぐ物体は、飛鳥の存在に気付く様子もなく、ただ変わらず悶え悦んでいた。
男も、飛鳥に休む暇を与えないように、執拗に尻穴を攻めてきた。
彼の舌は、じゅるじゅると淫猥な音を立て、どんどん中へと入って来る。

「くっ」

飛鳥は、がくがくと腰を震わせ、女の中に精を放った。
前と後口を同時に攻められる感覚は余りに強烈で、無理矢理精を吐き出さされているようだった。

「やっ、止まらないで」

未だ満足できていないらしい女は、自ら腰を揺らし、飛鳥を再度求めてきた。

二人が繋がる水音は、再びぐちゃぐちゃと響き始める。
飛鳥は、朦朧とする意識で、女の腰に爪を立てた。





TO BE CONTINUED.


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